HOME|Ideas and resoueces for planetary science experiments|Kohryo Junior High School (2003)
昼間に見える星が夜には見られなくなることを学習し、天球上の星は動いているという日周運動の学習につなげる。
学習カリキュラムは天文台での学習を含めて4時間で構成した。このうち、2、3時限目で「インターネット天文台を利用した昼間の星空観察」を実施した。
2時限目:インターネット望遠鏡で昼間の星を見てみよう
まず、インターネット望遠鏡のしくみについて説明した。その中で、望遠鏡操作の映像はライブであることを強調した。
生徒が実際にインターネット望遠鏡を遠隔操作し(図1)、視野に昼間の星が見える(図2)と、教室内からは感嘆の声が上がった。この時点で、生徒は昼間に星が見えることに驚きと疑問を持った。そこで、恒星は天球上にいつでも存在するが、昼間に観察できる星は天球上の星が日周運動をしているために、夜には観察できないことを説明した。
インターネット望遠鏡の使用中のライブ感を高めるため、宮教大インターネット天文台側にいる学生説明員と映像・音声による双方向コミュニケーションを行った(図3)。
図1 生徒がインターネット望遠鏡を操作し、昼間のベガを導入。 | 図2 天体望遠鏡の視野の中央に導入したベガ。白点が恒星。 | 図3 音声コミュニケーションをする生徒と興味深くそのやりとりを聞いている他の生徒達。 |
3時限目:インターネット望遠鏡で昼間の星の動きを観察してみよう
2時限目でインターネット望遠鏡に慣れたところで、3時限目では星の動きを観察した。
昼間の星を視野に導入した後、インターネット天文台側の学生説明員が自動追尾装置を切断し、視野から星が抜ける様子を観察させ、日周運動を体感させた。この際、理解を深めるため、パワーポイントパネル(図4)とモデル(図5、6)を用いて補足説明をした。
図4 地球の自転方向(西から東)を確認する際に使用したPowerPointパネル。 北極から地球をみた様子を表している。我々が図のように地球に立っているとすると、地球は西から東に自転している。 |
図5 授業で使用した日周運動の様子を示すモデルシステム図 | 図6 図5における 星が描かれたパネルと地球儀とWebカメラ。Webカメラは日本の位置にテープで留めた。 |
生徒の感想
Q:インターネット望遠鏡の実演で印象に残ったことを文章で記述してください。
インターネット望遠鏡で昼間の星を見ていた時こんなにすごい技術があるのですごくおどろきました。そして画面も十分見え得たと思います。インターネットを通じて話せるのがすごいなとおもいました。
昼でもよく星が見えたので次は夜の星をインターネット望遠鏡で見たいです。もっと星について関心を持ちました。
自分はリモート操作をやらなかったが友達がしてその映像がでてきて見られてのがすごく感動した。もうちょっとくっきり見ればもっと感動したとおもいます。
日中に星が見れて良かった。日中には、星が見えないと思っていたのでとても感動した。だれでも、望遠鏡を操作できることはとても良いと思う。
インターネットで人と人が喋れるのもすごいと思ったけど、やっぱり人がインターネットを使うだけで、望遠鏡が動くなんてすごいと思いました。昼などにも、星が見えるなんてすごいと思いました。
お昼の星を見ることができてうれしいです。なかなか見ることができない星もあったけど、最後には、ちゃんと見ることができたので、よかったです。とても貴重な体験をすることができてよかったです。
Q:日周運動についての授業を受けた感想を文章で記述してください。
ただ、「きれいだなぁ・・・」それだけでいいんです。ですからインターネット望遠鏡はすごいと思いますけど、俺はあんまり興味ないです。星は本物を見るのが一番です。
望遠鏡の、モーターを止めた時、金星が動いていて、私はそのとき、始めて、地球が、回っていることが分かりました。
地球が西から東に回っているなんて初めて知りました。
地球の自転も模型を使って説明してもらったので分かりやすかったです。
とにかく動かしてみたいです。私は、まだ全然望遠陽を動かしたことがないので、東西南北と、色んな方向に動かしてみたいです。
金星が見れて良かった。金星があんなに早く動くとは、思ってもいなかったので、とてもびっくりした。
インターネット望遠鏡で金星を見たとき、前に見た星の中で1番大きく見えました。それはどうしてかというと地球に金星が1番近い星だからです。
望遠鏡のモーターをOFFにしてみると、金星の位置が動きました。それも、かなりのスピードでした。僕は、初めて、こんなスピードで、地球は、回っているんだと言うことが、分かりました。
授業評価
一連の授業についてのアンケートを右の図にまとめた。
このように、昼間に星が見えるという感動・日周運動の体感について上位を占めた。
一方で、「星は本物を見ることが一番」と感じる生徒もいたので、その興味・関心を無くさないように授業プログラムに工夫が必要である。
Learning the stars seen in daytime can not be seen at night and understand the diurnal motion; the stars on celestial sphere are moving.
The curriculum was composed in four hours including study at the astronomical observatory. Among these, "Star watching in daytime by Internet telescope" was executed in the second and the third class.
The second hour: Watching stars
First of all, the mechanism of the Internet telescope was explained . In this, it was shown that images obtained from the telescope operations are live.
The class was very impressed when the student actually operated the Internet telescope remotely
(Figure 1), and the star of daytime was seen in view (Figure 2). At this point, the student had the surprise and the doubt in seeing the star in daytime. Then,it was explained that the star that can not be observed in daytime is not be able to be observed at night because of the diurnal motion, though stars always exist on the celestial sphere.
To improve a live feeling under use of the Internet telescope, interactive communications with the student explainer at the Miyagi University of Education Internet observatory by the image and the voice were done (Figure 3) .
Fig.1 The student operates the Internet telescope and captured Vega in daytime. | Fig.2 Vega captured into centre of view of the telescope. It appears as a white point. | Fig.3 The student who does voice communications and the other students who listen with interest. |
Third hour: Observation of motion of a star in daytime by Internet telescope
The motion of a star was observed during the third hour after pupils became accustomed to the Internet telescope in the second hour.
The student demonstrator at the Internet astronomical observatory stopped the automatic tracking system after capturing the star of daytime into view, the stars movement out of view was observed, and the diurnal motion was made to be experienced. Then, the Power Point panel (Figure 4) and the model (Figure 5 and 6) were used to help their understanding.
Fig.4 The PowerPoint panel used to demonstrate the west-to-east direction in which the earth rotates. The appearance in which the earth is seen from the North Pole is shown. The earth rotates from the west to east if we stand in the earth as shown in the figure. | Fig.5 Model system chart used by the class where appearance of diurnal motion is shown. | Fig.6 Panel, globe, and Web camera where star in Figure 5 was drawn. The Web camera was fastened at the position of Japan with the tape. |
Comments
Q:What is the most impressive thing in the demonstration of the Internet telescope?
:Please comment the impression of the class of the diurnal motion.
Evaluation
The questionnaire of a session of the class was summarized in figure on the right . Thus, the most popular parts were the experience of the diurnal motion and impression of seeing the star in daytime.
There was a student who feels "It is the best to see stars directly by eyes." on the other hand ,so it is necessary to devise the class program to keep their interests.