Piagetによる思考の発達段階説


前提・定理

前の段階の操作では対処できないときに,それまで準備されていたものが次の段階で飛躍的に現れる。

記憶表象の変化と思考の変化

 

学習指導要領は、この発達的な変化を前提にして組み立てられている。量的な変化は質的な変化に先立つが、前者の能力は後者に支えられており、両者を明確に区別することは難しい。

注意すべき事柄

感覚運動期

第1次循環反応

動作を適応すること自体への興味をもつ。最初に持って生まれた反射 が,刺激から独立した動作(シェム:scheme)になる。

第2次循環反応

単に動作を適用するだけでは満足せずに,結果に興味を持つようになる。

第3次循環反応

動作が違うと結果が違うことを理解する。相関関係に興味を持つようになる。

前操作期

具体的操作期

形式的操作期

Piaget理論の限界

「逆もまた真なり」,「前提条件が否定されれば,結論も否定されるはずだ」といった,不確かで論理的ではない推論を成人になっても人は信じやすい。(形式的操作期が実在することも怪しいのか?)

たとえば、生徒にとって親しみやすい具体的な事例を持ってくれば、 上記の問題と全く同一の問題構造をもった課題(同型課題)を解くこともできる。

もしかしたら,知識があってはじめて,人間らしい合理的な思考ができるようになるのでは?

ただし,具体的なモノをベースにして問題が解けるようになったからといって,必ずしも規範的な解法が身についたかは不明。 できるようになったからといって,単純に安心してはいけない。