行動主義的学習観


学習の定義

「経験によって生じる,比較的長く続く行動の変容」

下等な動物ほど,生まれながらにしてもっている適応の仕組み(生得的行動:innate behavior)に依存して行動している。
 進化の段階が高くなるにつれて,学習される行動の重要性が高くなる。

生得的行動の特徴

学習とその他の活動の関係

連合主義(associationism) vs. 生得主義(nativism)

環境主義("Walden two" B. F. Skinner,1948. )

「我々に自由意志があると考えるのは幻想である。我々の行動は完全に環境によって支配され決定されている。どうせ自由がないのであれば,よくコントロールされた理想的環境の中で行動のコントロールを受けた方が幸せではないか? 」

条件付けによる学習

「古典的条件付け(Classical Conditioning)」

  1. 無条件刺激(梅干し)→無条件反応(唾液)
  2. 無条件刺激+条件刺激(ベルの音)→無条件反応(唾液)
  3. 条件刺激→無条件反応(条件性反応=唾液)

古典的条件付けに関する既知の実験結果

道具的条件付け(Operant Conditioning)

3項随伴性 ー 正の強化・負の強化

刺激(Discriminative Stimulus)→ 反応(Free Responding / Free Operant) → 強化子(Reinforcer)

今どのように振る舞えば最適かを知らせる刺激があり,それに対してどのように反応すれば,どのような結果が得られるかが学習される。

条件付け型学習に関する素朴な疑問

どのようなタイプの刺激・反応のペアであっても,ヒトは学習できるのであろうか?
 他と比べて学習しやすい刺激・反応のペアというのは,存在しないのだろうか?

条件付けの生物学的制約

学習に対する準備性(preparedness)

種に固有な高度に準備された学習(specieces specific highly prepared learning)というものは, 以下のような特徴をもつ。

  1. 非常に少ない回数で連合が形成される
  2. 連合形成が非常に選択的である
  3. 連合の消去がかなり困難である

環境への適合性を高めた例

刷り込み(Imprinting)

卵から孵ったばかりのヒナが,母親の後をついていく現象。 刷り込みには臨界期(critical period)あるいは敏感期(sensitive period)がある。

味覚嫌悪学習(Taste-Aversion Learning)

条件付けが非常に容易な刺激・反応のペアと,かなり困難な刺激・反応のペアとが存在する(e.g., 吐き気をもよおす風邪にかかっていたときに食べた食べ物は,風邪が治ってからも食べられなくなる)。

輻輳説

一般に,発達初期は成熟の要因が大きく作用し,その後は環境の要因が大きくなる。

領域の固有性と制約の定義

「特定分野に限って発揮される有能さ・無能さ」

「生体にとって自然な」概念だけを考慮し,「不自然」な概念を最初から排除する。 全ての条件を考慮した学習は不可能であるため,「ある種の条件を特別に考慮する」ような制約条件(constraints)が必要。


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