記憶の体制化と想起プロセス


有意味材料と無意味材料

有意味材料 − 精緻化リハーサル

項目間のつながりに意味を見出すことができる課題

無意味材料 − 維持リハーサル

項目間のつながりに意味を見出すことができない課題

課題の比較

有意味課題

有意味さをはっきりさせておくと,学習が容易になる(学習対象の量は増える)。 学習対象の量が増えても,記憶に残りやすいし学習しやすい

無意味課題

学習材料の量が少なければ少ないほど,学習が容易。 無理矢理にでも有意味化しておくと,学習が容易になる(記憶方略など)。

無意味材料を前提としたありがちな学習論

有意味学習から示唆されること

先行経験の影響

自分に都合のよいように記憶するということは,自分に都合のよいように想起するということ。

たとえば、以下のようなサイトがある。 ユーザー参加型「バカ日本地図」プロジェクト 同種の試みとして今は亡きナンシー関画伯の「記憶スケッチ展覧会」というものがある。 まさに、自分に都合のよいように想起している様子を見ることができるので、機会があれば是非ご覧いただきたい。

領域内部の知識相互が関連性のない状態となっていて,だから簡単には頭の中に入っていかない。知識がないから勉強が捗らないということは,少し矛盾した,やや不公平な話のように聞こえるかも知れないが,既存の知識をベースにした学習というのはこのように不公平・不平等なものといえる。

ただし,知識であればどんな種類のものでも学習が捗るかというと,構えの効果でデモンストレートしたようにそんなことはない。また、レディネスや学習に関する生得的な制約で議論したように、学習する対象ごとに難易度が異なる。

まとめ

上記の2つの条件をクリヤーできて、初めて、知識が身についたと言える(のだと思う…)