行動主義的学習観
「経験によって生じる,比較的長く続く行動の変容」
下等な動物ほど,生まれながらにしてもっている適応の仕組み(生得的行動:innate behavior)に依存して行動している。
進化の段階が高くなるにつれて,学習される行動の重要性が高くなる。
「我々に自由意志があると考えるのは幻想である。我々の行動は完全に環境によって支配され決定されている。どうせ自由がないのであれば,よくコントロールされた理想的環境の中で行動のコントロールを受けた方が幸せではないか? 」
3項随伴性 ー 正の強化・負の強化
刺激(Discriminative Stimulus)→ 反応(Free Responding / Free Operant) → 強化子(Reinforcer)
今どのように振る舞えば最適かを知らせる刺激があり,それに対してどのように反応すれば,どのような結果が得られるかが学習される。
どのようなタイプの刺激・反応のペアであっても,ヒトは学習できるのであろうか?
他と比べて学習しやすい刺激・反応のペアというのは,存在しないのだろうか?
種に固有な高度に準備された学習(specieces specific highly prepared learning)というものは, 以下のような特徴をもつ。
卵から孵ったばかりのヒナが,母親の後をついていく現象。 刷り込みには臨界期(critical period)あるいは敏感期(sensitive period)がある。
条件付けが非常に容易な刺激・反応のペアと,かなり困難な刺激・反応のペアとが存在する(e.g., 吐き気をもよおす風邪にかかっていたときに食べた食べ物は,風邪が治ってからも食べられなくなる)。
一般に,発達初期は成熟の要因が大きく作用し,その後は環境の要因が大きくなる。
「特定分野に限って発揮される有能さ・無能さ」
「生体にとって自然な」概念だけを考慮し,「不自然」な概念を最初から排除する。 全ての条件を考慮した学習は不可能であるため,「ある種の条件を特別に考慮する」ような制約条件(constraints)が必要。